2024年に初めて知って「いいな」と思ったアーティストを紹介する記事です。
Magdalena Bay
LAを拠点に活動するエレクトロポップデュオ。2021年リリースのアルバム時点ではすでに音楽メディアで話題になっていたアーティストみたいですが、個人的には今年出たアルバムで初めて知って、2023年一番の衝撃となりました。
モダンなオルタナティブサウンドながら、耳に残るキャッチーなメロディーと80年代を思わせるエモーショナルなシンセサウンドが病みつきになります。サイバーパンク感のあるビジュアルを活用したプロモーションとかもクリエイティビティが溢れててかっこ良くて、一気に好きになりました。
Bad Nerves
イギリス、エセックスのパワーポップンガレージパンクロックバンド。厳密には知ったのは今年じゃないような気もするけど、2024年にリリースされた2ndアルバム”Still Nervous”で激ハマりしたので選出しました。
王道をフリにしながら独自の要素を混ぜ込んだ渋めのバンドが人気の出る昨今において、逆にここまでど真ん中王道を全力で見せつけられたら、こんなカッコいいんやと度肝抜かれました。メジャーとインディーのちょうど中間的な立ち位置なのもたまらなくツボです。
Combat
ボルチモアのポップパンクバンド。今年 Counter Intuitive Recordsからアルバムをリリースしたことをきっかけに知りましたが、過去に2枚も音源をリリースしていて、CIRの発掘力ヤバいとなったバンドです。
サウンドを紹介するにあたって、避けて通れないのが Prince Daddy & The Hyena に似ているということ。あのピュアでストレートでキラキラした感じが好きな人は絶対好きだと思うんで聴いてみてください。
Chloe Slater
マンチェスター出身の Indie Rock アーティスト。ブリットポップやオルタナから影響を受けたキャッチーなサウンド、そしてZ世代ならではの切り口から現代社会を批判した歌詞で、2024年リリースのEPから一気に人気となりました。
このアーティストに関しては、音源にハマったというよりは、デビューEPに収録されている”Price On Fun”という楽曲にハマった感じ。あとグラストンベリーの若手登竜門的なステージで演奏していたライブ映像もイケてて好きになりました。
red sun
自分たちをfake emoと形容するオクラホマシティの Emo/Pop Punk バンド。Mom Jeans.の名盤のタイトルを大胆にリップオフし、楽曲面でもオマージュを見せるデビュー作 “best buds :)” を聴いて、完全に新しい世代のバンドが現れたとワクワクして好きになりました。
さらに今年の12月には、同世代の bonus (コッチもかっこいい!)とスプリットをリリース。これに収録されてる2曲もカッコいいんですが、なによりリリース頻度だったりSNSでの投稿内容だったりがめちゃくちゃユルい雰囲気を感じさせてくれて(これって伝わるのかな)、それがカッコいいと虜になりました。
tommy oeffling
とんでもない頻度でリリースを続けるベッドルームインディープロジェクト。別名義でのリリースも含めると、2024年だけでbandacmpに8枚の音源をリリースしているといえば、その頻度のとんでもなさが伝わるかと。
癒しや温もりとも、空虚感や脱力感とも受け取れる、独特の無機質なボーカルが魅力。アコースティック調のインディーロックを基調としているから耳馴染みが良くて、なおかつノイズやアンビエントなんかの要素もいい感じに混ざってるから、新しい作品が出るたびに新たな魅力に出会える奥深いアーティストです。
Broken Gold
オースティンの Indie Punk バンド。何をきっかけに知ったのか忘れちゃったけど、2024年リリースのアルバム”Wild Eyes”が自分の好みにドンピシャすぎて、リリースされてすぐは、本当にこればっかり聞いてました。
似ているバンドを挙げるなら The Menzingers や The Gaslight Anthem なんですが、どちらのバンドも唯一無二すぎて、そのバンドの名前がFFO(for fans of)で挙げられていても、普通はガッカリして終わりじゃないですか。でも、Broken Gold のアルバムに関しては、全然そんなことないので、騙されたと思って一度聞いてみてください。
ちなみに、ずっとメンバーの見た目とかを知らず聞いてたんですが、この記事を書くにあたってアー写を初めてみてみたら、思った以上にベテランな感じでびっくりしました。過去にもたくさん音源出してるっぽいんですが、幻想が壊れたら嫌なので他の音源は一切聴いてません。
記事をまとめながら感じたのは、ここで紹介したアーティストを含めて、どうやって知ったかのきっかけを覚えていないアーティストが多くなってきたなということ。おそらく、Spotifyのレコメンドエンジンとかで無意識で出会っているパターンが多いんだと思います。
「サブスクのおすすめで出会うことはディグと呼ばないっしょ」的な音楽好きの意見は至極真っ当だと思うものの、受信するアンテナの感度というか、そっちのセンスを磨き続けてたら大丈夫なんじゃね?と思ってしまっている自分がいるのも事実。
自分がメインでおっかけているジャンルにおける新しい出会いは引き続き高性能なレコメンドエンジンにお任せしつつ、能動的なところではもっと聞く音楽の幅を広げる意識をしていこうかなというのが、来年に向けた意気込みです。