去年、アメリカにライブを観る旅行に行ったんやけど、せっかく感じたことを忘れちゃうともったいないので、かすかに記憶に残ってるうちに記録してみました。
Hot Water MusicとStrike Anywhere
2017/11/18 @Warsaw,NY
アメリカに到着したその日に、そのまま観たライブ。もともと乗る予定やって飛行機が10時間ぐらい遅延してて、一時は観れないかと思ったけど、なんとか間に合って、日頃の行いの良さが出たなぁってホッとしました。
Strike Anywhereはヒーローそのもののライブ。ボーカルのトーマス、もう結構な年齢やのに、それを全く感じさせないアグレッシブなパフォーマンスやった。
まだ熱しきらないオーディエンスに対して、しょっぱなから全力で突っ込んでいって、自分が歌わないパートでも全力で動いて、カッコ悪いバンドやったとしたら空回りすぎて目も当てられへんような状況やのに、それがカッコいいんやからシビれました。
曲は申し訳ないけど、半分ぐらい知らない曲。それはつまり、新しい曲を中心にやってるってことで、ベテランバンドやし、音源リリースしたばっかりでもないのに、そういう姿勢がカッコいいなって、ずっとキラキラした視線を送ってました。
そしてラストは、Sunset On 32ndからI’m Your Opposite Numberの流れ。やっぱりブチあがりました。Sunset On〜のイントロがなった瞬間、後ろで観てた40台後半ぐらいの女の人が居ても立ってもいられんくなって前のピットに突っ込んでいきはったんも、めちゃくちゃテンションあがったなぁ。
ずっと絶対に観たいと思ってたバンドの一つ、Hot Water Music。転換中のSE、おそらくSpotifyのRadioを垂れ流してて、間違えてRemedyが流れるっていう事故があったんやけど、1曲目はそのRemedyから。開始2秒でここまで体温上げられるライブ他にないんじゃないかっていうぐらい、最高にブチあがりました。
新譜リリース後のタイミングってことで、新譜からの選曲多め。Strike Anywhereと同じく、”If you rest, you rust”なアティテュードをまざまざと見せつけてくれました。あと、普通に聞きたかった曲は全部聞けたかな。まさにベスト盤みたいなライブで感無量でした。
唯一残念やったのは、ギターのChrisが不在だったこと。Hot Water Musicは、Chuck Raganだけが歌うバンドじゃないからね。でも、そこはThe FlatlinersのChrisがFESTに続いて助太刀で参上。本編ラストのTrusty Chordsも含め、Chris Cresswellは結構メインで美声を響かせてました。
アンコールでは、盟友のPete Steinkopf from The Bouncing Soulsが登場。それだけでもテンションあがるのに、曲はWayfarerですよ。思わず全力で叫んじゃったよね。そしてラストはThe Bouncing SoulsのTrue Believersのカバー。パンクスのアンセムをシンガロングして、最高の夜を締めくくりました。
The HotelierとOso Oso
2017/11/19 @First Unitarian Church of Philadelphia
YouTubeで何度も観ていて絶対に一度は行きたいと思っていた、床がアルファベットのVenueこと、フィラデルフィアのFirst Unitarian Churchでのライブは、The Hotelier、Oso Oso、Alex Napingのツアー最終日。The Hotelierのツアーバンが壊れるってトラブルがあったことを後で知ったんやけど、無事に観れてよかったです。
Oso Osoはバンドセットで観れるの貴重やなぁって思ってたけど、今はもうバンドとして活動してるのね。耳馴染みのいいメロディーで、なんのストレスもなく聴いて居られる音楽。テンションがガツンと上がるって感じではなかったけど、あー、いいなぁって感じでゆったり観てました。
んで大本命のThe Hotelierですよ。来るか来るか来るか来るか、とライブが始まる前にあんなにドキドキしたライブは本当に久しぶりやった。いっぱいライブを観てると、ライブに行き始めた頃の、食道を胃液が逆流してちょっぴり酸っぱく感じるようなあのドキドキ感なんて味わえないと思ってたけど、それを味わっちゃいました。
ライブのスタートは、お待ちかねの2ndの1曲目。オープーンザーカートゥン、シンギンバーズ、ですよ。歌っちゃうでしょ、叫んじゃうでしょ。流石の人気で周りももちろんゼンガロング状態。曲が始まるたびに、そこにいる人の顔がパッと明るくなって、ボーカルに合わせて歌い出す、向こうならではのライブを楽しめました。
The Hotelierはフロント3人がみんなカッコいいんよね。ボーカルは自身に満ち溢れて堂々としてる感じがカッコいいし、職人感ある下手ギター(Festの有名な動画とは立ち位置が逆)も渋く光ってるし、テクいフレーズを弾きながらも時折客席に笑顔を振りまくギターはキャッチーで親近感湧くし。
終わったときにもっとやってくれよーって思った、あっという間のライブ。でも、終わった後の多幸感はハンパじゃなかった。これだからライブに行くのは辞められないんだよなー。
The Front BottomsとBasement
2017/11/22 @The Fillmore Philadelphia
めちゃくちゃ大きい、ザ・商業施設っていう感じのデカ箱で観たライブ。いかにもキッズって年齢の人たちと、とりあえずアフターファイブはライブハウスでしょみたいな富裕層っぽい人たちがたくさん集まってて、今までに経験したことのないような雰囲気のライブだったなぁ。
Basementは、相変わらずカッコいい。チカチカの照明がミスマッチやったのと、ボーカルのAndrewの声があんまり響いてなかったのが残念なポイントやったけど、一番新しいアルバムを出してから初めて観れたライブやったし、作風が変わってもちゃんとパンクしてるのが知れたので大満足。また小さくて熱量の高い場所で観たいなーって思いました。
The Front Bottomsは、人気がハンパじゃなかった。想像の5倍以上の人気。これだけでかい会場の全員が歌ったら、こんなボリュームになるのかっていうのが、ものすごく感動的やった。一番新しいアルバムはポップスに寄ってるし、オリジナルメンバーも2人だけになっちゃったけど、昔の曲もやってたし、何よりライブがパンクロックなスタイルやったのがイケてました。
Snowed in Festival V
2017/11/25 @The Agora Ballroom
このフェスに参加するためだけに、Clevelandっていう、あんまり治安のよくなさそうな場所に最後に寄り道したやつ。残念ながら一番目当てやったPinegroveはキャンセルになっちゃったけど、フェス自体はキャンセルにならなかったし、いろんなバンドを観れたし、Wax Bodegaっていうイケてるレコード屋さんにも出会えたし、まぁよかったのかな。
Pingroveの代わりに急遽出演が決まったニューヨークのNervous Daterは、too indieなバンドが多い中でパンキッシュなライブをしててカッコよかったし、極上のポップソングが魅力のAdult Momは、ギター片手にソロで癒しの時間を提供してくれました。
地元枠でいうと、Signals MidwestのメンバーによるMeridianが相変わらずフォーキーでカッコよかった。あと、ずっと観たいと思いつつ、Festの時は何かとカブってて観れてなかったThe Sidekicksは最高やったなぁ。音楽性はずんずん変化しちゃって、これライブがよくないパターンなんじゃないかって心配してたけど、めちゃくちゃよかったなぁ。突き抜ける気持ち良さ、最高でした。
あと、ライブを期待を上回ってたのがDiet Cig。どうせおしゃれな感じでまとめてるだけでしょって偏見を持ってたんやけど、ライブがめちゃくちゃパワフルでパンキッシュで、え、こんなカッコいいんや、そら売れるわってなりました。2ピースでどうしても音が薄くなりがちなんやけど、間も掛け声や動きでしっかり埋めてくるボーカル、キュートやしみんなから憧れの的になる感じがイケてました。
そして、トリのPUP。本当にこのバンドはカッコ良さがクレイジー。パンクロックっていうジャンルが揺らいでる今、PUPこそが新しい時代のパンクロックっていうことでいいんじゃないかなって思っちゃうよね。おしゃれやのに野蛮、クレイジーなのにクール、んで演奏も上手い、なんだこれ、こんなの反則でしょっていう。いろんな音楽好きで聴いても、結局パンクロックに帰って来ちゃう自分にとって、PUPは本当に理想的なバンド。長丁場のフェスで疲れちゃって、あんまりコンディションがよくなかったのが残念やったから、今度はフルテンで暴れまわってライブを楽しみたいなぁ。
以上、各ライブについて、チョロチョロっと感想を書いて残しておこうと思ったけど、結局長くなっちゃいました。どのライブもそれぞれ違った雰囲気でよかったなあと思います。あと、ローカルショーだけを目当てにアメリカに行くのが今回初めてで、それもいい経験になったなぁと。
最後にこの記事を読んで、海外にライブを観に行ってみたいなと思った人は、ぜひ以下の記事を読んでみてください。
(関連記事: 海外にライブを観に行く計画を立てる方法 | PUNX SAVE THE EARTH -blog-)