姿勢やスタイルがカッコいいカリフォルニアのハードコアパンクバンド、Furyの2ndアルバム”Failed Entertainment”のレビュー記事です。
最近めっきりハードコアを聞かなくなってしまったけど、この作品だけは繰り返し聞きたくなる。その理由はロックを感じる音楽性だから。
これまでのFuryといえば、サウンド面でいうとユースクルー的なアプローチの強いバンドやったけど、今作ではどっしりと腰を据えたミドルテンポの楽曲が軸になってる。最初に聴いたときの印象は、Refusedっぽいなって感想やったし。
ガツンというエネルギーに突き動かされるというよりは、聴いてるうちにフツフツと体の内側からエネルギーが湧き上がってくる感じ。バンド名にもなっている怒りや物事に対して真っ直ぐでいようという決意、そんな気持ちが喚起される。
セリフから曲につなげる#10″New Years Eve (Melbourne)”〜#11″Crazy Horses Run Free”の流れやったり、性急な楽曲にタイトな歌載せがカッコいい#4″America”やったり、アルバムの中に刺激の強い要素が、まるで料理におけるスパイスのように聞いていて、それもまたニクい。
繰り返し聞いてサウンド面で大好きな作品になった今、いよいよ歌詞カードをじっくり読みたいフェーズにきてる。本当は歌詞も理解せずハードコアのアルバムのレビューを書く行為自体がおかしな話なんやけど。
この前のHave Heartのリユニオンライブを見て、そう思う気持ちが特段強くなりました。