年末も差し迫っているタイミングで、2024年のベストディスクの候補を見つけたかもしれません。
それは Jimmy Montague というアーティストがリリースしたアルバム”Tomorrow’s Coffee”という作品です。
知ったきっかけは、愛読しているウェブメディア「The Alternative」のベストリリース的な記事でした。毎年いろんな部門賞の表彰をやってて楽しみにしてるんですが、その「Most Underrated(もっとも過小評価されている)」賞に輝いていたんですよね。
よく聞いていた Macseal や Combat のアルバムを抑えての受賞となれば、これは聞いてみなきゃと思ってチェックしたら、一撃でノックアウトされました。
ジャンルは何ていうんでしょう、いわゆるインディーポップなんですかね。スイートなメロディーに、ジャズとかボサノバの要素も取り入れた軽快でシャレオツなサウンド。めちゃくちゃ気持ちよくて、ソッコーでファンになりました。
最初に聞いた曲が、Spotifyで一番再生数の多い「Only One For Me」っていう曲やったんですが、もう歌い出しから「好き!」となっちゃいましたね。ヨーロッパの街並みを小さくてオシャレなクラシックカーが走り抜けていく映像のBGMに抜群に合いそうな雰囲気。これ、伝わりますかねー。
なんでこんなジャンルのサウンドの作品が、パンクやエモ、ハードコアを基本に紹介するメディア The Alternative で取り上げられているんやろうって思って調べてみたら、さらに Jimmy Montague のことを好きになる情報に出会いました。なんと Taking Meds のベーシストを務める James Palko によるソロプロジェクトやったんです。
Taking Meds といえば、メロディックハードコアバンド Such Gold のメンバーを中心に結成されたオルタナパンクバンド。 パンクバンドのメンバーがこんなサウンドも作れるなんて、まぁなんとミュージシャンシップが高いんだと惚れ込んじゃいました。
さらに掘り下げていくと、Taking Medsに加入する前は、Lauren Records に所属していた Perspective, a lovely hand to hold (2023年に解散) のメンバーだったことも発覚。なるほど、そんな経歴なら Jimmy Montague のサウンドに辿り着いてもおかしくないよなぁと勝手に納得。
そういったパンク畑出身のアーティストであることもあってか、最新作”Tomorrow’s Coffee”には、Chris Farren(インディーパンクバンド Fake Problems の元メンバー)をフィーチャーした楽曲があったり、バックコーラスに Oldsoul のメンバーが参加している曲があったりします。
いやぁ、年末にすごい作品を見つけてしまったなぁと、この興奮を伝えたくてブログを書き切りました。調べてみると、2019年、2021年にもアルバムをリリースしているようなので、そちらもこれからじっくり聞き込もうと思いますが、しばらくは「Tomorrow’s Coffee」をヘビロテすることになりそうですね。
あと、Taking Medsっていうバンドには、すごいタレントが揃っているんだなぁって改めて思いました。Such GoldでピンボーカルだったBenは、Taking Meds ではめちゃ難しいギターリフを弾きこなしてるし、Skylar Sarkis はソロプロジェクト Growing Stone やハードコアバンド Who Desides でそれぞれ全然違うサウンドをやってるし、James Palko 加入前のベーシストの Jon Markson は The Story So Far、Drug Church、One Step Closerなどを手がける名プロデューサーだし。
そのあたりを調べてたら、Taking Meds が最新作「Dial M For Meds」で急に音楽性を変えたのは、Jimmy Montague の James Palko が加入したことが影響してる気がしてきました。人と人を繋ぐ音楽ディグ、おもしれー。