[Disk Review] MxPx “MxPx”

クラウドファンディングを使ってリリースまでこぎ着けたカリフォルニアのベテランメロディックパンクバンド、MxPxの最新アルバム”MxPx”をレビュー。

 

オープニングナンバー”Rolling Strong”のイントロが流れてきて、聴いた瞬間、「うわ! MxPxや!」って分かる感じがいきなり最高。この曲だけ唯一、バンドのバックグラウンドにあるロックンロールテイストを感じさせる曲で、まさに一曲目にぴったり。

 
そこからはひたすら元気いっぱい突っ走る。似たような曲が並んでて、途中で胸焼け気味になったりするけど、ずっと自分達のスタイルを貫いてきた3人が演奏してることを考えたら、愛おしさを感じてしまうから不思議。

曲と曲の間を、おそらく意識的に短くしてて、最初から最後まで勢いで押しきる仕上がり。もちろん、サビになってテンポを落としてメロディーを聴かせるお得意のパターンもありつつ、2番のAメロに入る前にストップかまして、そこからスタスターってドラムが聴こえてくる曲なんかは、やっぱりニヤニヤしちゃうよね。



 
歌詞が聞き取りやすいってのもマイクの声の魅力。過去にはシリアスな内容を扱った作品もあったけど、今作は基本的に聴いてる人や自分自身を力強く鼓舞する内容やポジティブな内容が中心。先行公開されていたミュージックビデオがこのアルバムを聴いてみるきっかけになった曲、Let’s Rideとか、過去のことを振り返りつつめっちゃ前向きなポジティブソングで、めっちゃ勇気づけられる。

 
CMで曲が有名になって、曲が速くて激しいから日本で人気あるんやろ?みたいな冷めた見方をしてた時期もあったけど、改めて聴いてみて、思い入れとか懐かしさとか抜きにしてカッコいいバンドやなぁと納得。ポップパンクやメロディックパンクに括られるバンドって、ジャンル名が同じでも曲調や活動スタイル、ルーツみたいなものが全然違うけど、このバンドはあらゆるポップパンク、メロディックパンク好きにささるエッセンスを持っていて最高です。

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