
明日、SPORTのライブを観に行く。
前回の来日ツアーはもう8年も前のことになるのか。記憶が正しければ4箇所でライブを観た。全部カッコよかった。
ライブで一番記憶に残っている曲を思い返したら、3rdアルバムのトップを飾る”deadfilm”という曲だった。
1stと2ndと比べると全然聞き込んでいないアルバムのはずなのに不思議。当時だと最新アルバムだったから、もしかしたらライブを”Deadfilm”からスタートさせていて、それで記憶に残っているのかもしれない。
出だしのメロディーを”Everything is alright”と口ずさんで、タイトルの”Deadfilm”との関係性が分からずに、bandcampを開いて歌詞を見てみる。
自分の聞き間違いで、正しくは”When everything is over”だった。教科としての英語は得意だったけど、歌詞はいつまでたっても聴き取れるようにならない。
歌詞を読み進める。なるほど、「自分」というものを定義するのはなんだろうと考える哲学的な歌詞なのか。脳の細胞同士のやりとりが自分なのか、はたまた形のない感情や魂のようなものが存在して、それが自分なのか。
続くのは、きっと人生は映画みたいなものなんだという結論。自分の人生を生きようみたいなポジティブな文脈で使われる比喩表現だけど、ここではプロジェクターが壊れてしまったら誰の目にも触れない儚いものの例えで使われている。うん、めちゃくちゃエモい。
この年齢になると、キャリアや身の振り方で悩むことはあっても、人生の意味や目的を真剣に考えることはしなくなった。だから、”Deadfilm”の歌詞を読んで、思考の視点が急に引き上げられて、ぐっと心が動かされた。
もし人生が映画のようなものなんだとしたら、たとえそれが自分が死んだと同時に誰の目にも触れない、無価値なものになるとしても、出来るだけいろんなパターンの映像が観てみたい。そのためには、自分が映画監督として能動的に撮影に出かける必要があるんだと、改めて感じた。
もう、今の時点で明日新しい映像が自分の映画に加わるのが楽しみです。
