2017/3/25 (Sat) @神戸ワールド記念ホール
今年でラストの開催となったロックフェス、PUNKSPRING 2017に遊びに行ってきた。
もう年齢的に長丁場のイベントはしんどいなぁとは思いつつ、ずーっと聞き続けてきた音楽を生で体感できて楽しかったです。
MxPx
このバンドが決まったからこそ会場に足を運んだ、一番楽しみにしていたバンド。My Life Story、Tomorrow Is Another Dayという出だしの二曲で、完全に青春時代の思い出がフラッシュバックした。
ここ数回の来日はボーカルのMikeだけで他はサポート、本国でもあまりライブをやっていないという状態で、TomもYuriもいるラインナップでの来日。MxPxってスタスタ早い曲のイメージがあったし、昔の自分はそういうのを楽しみにしてたけど、この日は、ミドルテンポの曲のカッコよさに改めて気付かされたなぁ。
ライブ中盤、”エーモーショーン”という歌い出しに、ハッとする。こんな名曲、あったなぁって。パンクスプリングが一年で一番楽しみなライブイベントやった、大学に入りたての頃は、フェスの3ヶ月前ぐらいから出演者の曲を「予習」するってことをしてたけど、そんなことはもうしなくなった。だからこその驚き。そして、その後で曲を噛み締めているうちに蘇ってくるいろんな思い出。別に「懐古厨」と揶揄されても気にならないくらい感動した。
ラストは定番のPunk Rawk Show。一番、最初にMxPxのライブを観たときは、後ろの方で観ていたにも関わらず周りの多くの人が大声でこの曲をシンガロングしていて、「くっそ次は自分も」と思って何回もお風呂で練習しながら歌詞を覚えた曲。この日は、残念ながら周りに歌っている人はいなかったけど、それが最後のパンクスプリングだなって事実を余計に強く意識させてくれて、ライブが終わった後にじわーっとした気持ちになりました。
この日、一番楽しかったバンドは?と聞かれたら、間違いなくMxPxですね。
MONGOL800
初めてライブを観られるってことで楽しみにしていたモンパチ。「あなたに」や「小さな恋の歌」を生で聞きたいってベタに思ってたけど、全然知らないミドルテンポの方が聞いてて気持ち良かったなぁ。
「インディーズのバンドなのに、異例の・・・」みたいな接頭語とともに極端な持ち上げられ方をしたバンドが、その頃から随分時間が経っても活動していて、しかも確実に自分たちらしさみたいなのを築きあげてるのがスゲエなぁって思ったライブでした。
Less Than Jake
去年、地元Gainesvilleで観たぶりのLess Than Jake。次から次へと出てくる名曲、そしてパフォーマンスのクオリティは、日本でも十分大きなフェスでトリを勤められるんじゃないかっていう安定っぷりでした。
NOFX
いやぁ、グダグダやったなぁ。FATの25周年で観たパフォーマンスが神がかり過ぎてたから余計にね。でも、それがノーエフ。あと、ジョークを言っても英語が通じず、誰か英語のわかるやつは居ねえのかとフロアに呼びかけるのも、いつもと一緒でした。
スクリーンに映るメンバーの顔からは「老け」すら感じるのに、イントロがなるたびに会場から大歓声が響くバンド。しかも、有名曲の連発ではなく、しっかり新しい作品から何曲もプレイする、現在進行形のバンドとしての立ち振る舞い。やっぱりパンクロックエリートです。
この日はMelvinの代わりにLess Than JakeのVinnieがギターをプレイ。Melvinのヘルプって、ただ単にギターを弾いてるだけじゃダメやけど、バッチリ対応しててさすがやなってなりました。あと、ノーエフの5人目のメンバーとも言えるLimoも来日してなくて、代わりにDance Hall CrashersのKarinaが、キーボードとコーラスで参加してたのもレアやったな。
一番テンションがあがったのは、やっぱりLinoleum。あのイントロを聞くと、「あー、ここ10年くらい、自分が多くの時間を費やしてきたパンクロックの入り口って、ノーエフやったんよなぁ」ってノスタルジックな曲になるんよね。やっぱりノーエフはいつまで経ってもヒーローです。
Bad Religion
とにかく演奏がタイトやったなぁ。曲調のキャッチさーでは他のバンドと比べて見劣りするけど、それを分かっているかのごとく、American Jesus、Supersonicと、フルテンで突っ込んで来るプロの姿勢が輝かしかったです。
曲数もかなりやってたけど、”Let Them Eat War”が聴けなかったのは心残り。パンクスプリングのような機会がないと、もうライブを観ることはないやろうからなぁ。でも、パンクロックオーラマの1曲目、”Do What You Want”には、ガンガンテンションあがりました。
The Offspring
2階後方から、会場全体を見渡す形でライブを観てたんやけど、さすがの盛り上がりやったよね。”Come Out And Play”の「ヘーイ」ってパートで、大げさじゃなく会場の7割以上の人が一斉に手を上げてて、やっぱこんなバンドなかなか居ねーよなって。
曲調は似てるんやけど、全部が全部知ってる曲。こんなに贅沢なことはないよね。ここ数年、心の底からテンションの上がるライブになかなか出会えないことを、もう自分は変わってしまったのかな、なんて風に悩むことが多かったんやけど、時が流れてるんやから変わるのは当たり前で、でも変わってもなお、違った形でライブを楽しめるパンクロックって最高やん、って思ったライブでした。
来年は、また違った形で似たようなイベントが開催されるんじゃないかって噂されてるけど、パンクスプリングとしては今年で終わり。
思えば、高3年生の頃の第1回開催で、いろんなバンドを見て刺激をもらったのが、大学に入ってとにかくライブに行きまくるようになったキッカケなんやと思う。というわけで、ありがとうパンクスプリング!