TechCrunch と Engadget の日本版終了を受けて考えたこと

思わず「うせやん」とツイートしてしまった案件。

IT系ブログとして有名な TechCrunch と Engadget の日本版が、2022年の3月末で終了することが発表されました。運営元の Boundless によると、アメリカ本国のグローバル戦略に伴う決定ということ。終了後しばらく経つと、全ての記事が見れなくなるようです。

仕事柄、定期的にチェックするメディアやっただけにショックは大きいですね。てか、このメディアがなくなっちゃったら、日本のテクノロジー界隈はますます衰退しちゃうんじゃないかっていう心配すら、勝手にしちゃってます。

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かなり急な発表やったらしく、両メディアでライターをしている人たちからも悲しみや嘆きの声が出ていますが、そんな中で Engadget のライターの人が書いた note に考えさせられる記述がありました。

今のブログメディアはPVを伸ばすためにSEO対策と銘打ってGoogleに好かれやすい記事作りをしており、YouTubeを始めとする動画でも同じ傾向が見られます。また、情報がコモデティ化している今、どうしたらマスにみられるのかのテクニックが非常に重要になっています。「飽きられないように最初のイントロでインパクトが大きい音楽が流行る」「醤油味醂砂糖など味が想像しやすいレシピがバズる」「娯楽があふれる今繊細な描写がなされている小説や映画は好かれない」など、この傾向は挙げるとキリがありません。

Engadget は収益化もちゃんと出来ていて、なおかつ上記のような傾向を無視した本当にライターが発信したい記事を載せてくれる良質なメディアという文脈で上記の記述が登場するんですが、運営元が日本じゃないことが原因で、そんな優秀なブログメディアが日本からなくなるのって本当に悲しいなぁってのが、まず最初に思ったこと。

で、その次に思ったのが、音楽のブログなんてニッチな情報にこそ価値がある(少なくとも自分はそう思う)のに、そういう情報は収益化なんて出来なくて、結局多くの人の目に触れるメディアには、誰でも調べたらすぐ分かるような情報しか載らなくなるんよなぁってことでした。

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そもそも自分は収益化なんて狙ってない(広告クリックでサーバー代ぐらい賄えたらええなレベルでは考えてます)ですし、ただの趣味としてブログを続けていますが、そんな自分でも、今日見つけたマイナーなバンドを紹介するブログを書くより、ちょっとでも儲かる副業の記事作成しようっとって思っちゃうこと、結構ありますもんね。

文章を書くことや情報を整理してアウトプットすること、つまり編集することの価値が、ニッチな情報になればなるほど “割りに合わない” 状態になってきちゃってるって感じていたので、上で引用した記述にハッとしました。

 

「いやいや、新しい音楽との出会いなんて、TwitterとSpotifyがあれば十分やん」って言われたら、うまく反論できる自信はありません。でも、何か新しい刺激的なことを知れるブログメディアってのは、今後も存在し続けて欲しいですし、存在し続けるべきやと思います。

自分も定期的にブログを見てくださっている10人ぐらいのために、更新頑張るっす。そうそう、こういうまとまりがないことを書いて個人的にスッキリできるのが、自分のブログを持っている魅力です。

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