もうすぐ来日ってことで。去年リリースされたSheer Magの初のフルアルバム”Need to Feel Your Love”をレビューします。
バンドのことを知ってる人からしたら、これぞSheer Mag節が炸裂している作品。ハードロックからの影響を感じるギターフレーズが目立つサウンドは健在で、一曲目”Meet Me In The Street”のイントロからソッコーでノックアウトされる。
この作品でバンドのことを初めて聴く人も、確実に虜になるであろうキラーチューンの連続。特徴的なギターリフやパワフルなボーカルに注目が集まりがちやけど、改めて聴いてみて思うのはメロディーがめちゃくちゃ良いってことなんよね。パンクやハードコアのシーンからの支持が厚いバンドやけど、このキャッチーさは多くの音楽好きにアプローチできると思う。
バンドのことを語る上で外せないのが歌っている内容。現代社会や政治に対する考えをはっきりと表現した曲が並ぶ。Sheer Magの曲から力強さやパンクロックを感じるのは、確実にそういう歌詞が影響してる気がする。
もちろんポリティカルな内容ばかりではなくて、たとえばタイトル曲の”Need to Feel Your Love”や続く”Just Can’t Get Enough”は愛について歌った曲。そういう曲は伸びやかでまったりしていて、メロディーの良さが際立って感じる。
音の質感やギターリフが似たような曲が多くて、7インチと比べたときに同じ曲ではと感じる瞬間があるほどやけど、次はどんな曲が来るんやろうってワクワクしながら最後まで聴ける作品。
これがSheer Magっていうバンドなんやっていう姿勢を作品の中で統一感をもって打ち出しているのが最高にカッコいいので、ぜひ聴いてみてください。