2017/6/30 (Fri) The Story So Far Japan tour 2017 @心斎橋 Pangea
The Story So Far / Turnover / Country Yard / Elder Brother / Castaway
現在のポップパンクの雛形を作りあげたバンド、The Story So Farのジャパンツアーに行ってきた。メインで観たかったのは、新曲が前作路線続行でイケイケのTurnover。でも、全バンド楽しかったし、いい夜でした。
Elder Brother
元DaybrekaerのDanとThe Story So FarのKevinによるエモ/インディーロックユニット。予想してなかったバンドセットで、The Story So Farのメンバーが、それぞれギターとドラムでヘルプしてました。
DaybreakerのDanは味のあるいい声で、それを聴けただけで十分。むしろ、Danのソロの方がよかったんじゃね?説はあったけど、綺麗なメロディーを大味な演奏で仕上げるところにカリフォルニアのバンドらしさを感じられたから、まぁいっか、です。
Into It Over Itが好きな人はチェックして欲しいし、この来日でこのバンドのことを知った人には、Daybrekaerの音源をチェックしてみて欲しいです。
Country Yard
東京のメロディックパンクバンド。ライブを観るたびに、いいなって思う部分がどんどん増えていくバンドで、またその1回を重ねられたのは嬉しかったなぁ。
特にこの日演奏してた曲は、派手さはないけど芯がどっしりと据えられたロックナンバーが多くて、こんな一面もあるのかとニヤついてしまった。
客席を煽ることなく自然な状態で楽しそうに演奏するメンバーに応えて、フロアの人たちも自然に盛り上がる、そんな理想形のライブを観られました。
Turnover
前回の来日からちょうど1年ほどでカムバックした、ヴァージニア州のインディーロックバンド。もう完全に現行の「エモ・ポップ」なスタイルにシフトチェンジしていて、前作”Peripheral Vision”に収録されている楽曲に、今年リリースされる”Good Nature”に収録されるであろう新曲2曲を加えたセットやった。
歌い方やパフォーマンスによる強弱は一切見せず、淡々と進んでいくライブ。でも、それがいい。キラキラ、フワフワした音が体に染み込んでいく。似たような曲ばかりと言われればそれまでかもしれないけど、ライブ全体が一つの作品といった感じで、フロアの視線をステージに釘付けにしていた。
本当にたくさんの人が詰め掛けたライブハウスは、この日、終始蒸し蒸ししていたけど、Turnoverのライブ中だけは涼しさが駆け抜ける気持ちいい空間でした。
The Story So Far
カリフォルニアのポップパンクバンド。アルバム”Under Soil And Dirt”がリリースされたぐらいで自分の中でのポップパンクへの熱量は終焉を迎えていて、そこからは何も追いかけられてなくて、この日は懐かしい曲を聴けたらいいやぐらいのテンションでライブを観ていた。
でも、ライブが始まって一気にフロアが爆発するのを観ると、ガツンと刺激されるものがあったなぁ。バンドのステージングには余裕が出ていて、しかもパワフル。もちろん、あのスタイルやから途中で息切れのようになっていくんやけど、その息切れを感じさせないのがオーディエンスの熱量で、パートに関係なく終始ステージダイブが起こっていた。
ライブハウスに着いた瞬間にも思ったことやけど、自分がこのバンドをメインで聴いていた頃から考えると、お客さんの数が全然違うくて。そのたくさんのお客さんが、クソ上がりして盛り上がってるのを観た時に、今回のツアーを招聘しているICE GRILL$や、ステージ場で相も変わらず全力で体を動かしているThe Story So Farのメンバーが、ずっと自分たちのスタイルを貫いてきたことのカッコ良さを感じた。
そして、そんな光景をまざまざと見せつけられてからの680 Southには、体がキッズに戻った。その後もRoam、Quicksandと、自分の中では懐メロになってしまっている曲を、懐かしい気持ちにさせてくれる雰囲気の中で観られて本当に嬉しかったなぁ。
正直なところ、長い間新しい作品を作ってないし、The Story So Farスタイルの音楽性の行き止まりは近いんじゃないかって思ってたけど、そんな御託を並べて考える胡散臭さを全部吹き飛ばしてくれるのがライブハウスの良さやなって思えたライブでした。
ツアーは7/1(土)の名古屋、7/2(日)の東京と続きます。近くに住んでいる人、都合が合う人、出演しているバンドの曲を1回でも聴いたことある人は、ぜひ観に行ってみてください。