アメリカのパンクロックシーンとレコードに興味がある人なら、一度は聴いたことがあるだろう Newbury Comics 。
最近、ものすごい勢いで限定レコードをリリースしているので、どんなお店なのか気になって調べてみました。
Newbury Comics ってどんなお店?
Newbury Comics って名前をよくみるけど、アメリカのどこにあるお店なんやろーと思って初めて検索してみた自分は驚きました。なんと、チェーン店なんです。
お店の名前にコミックスって付いてるのに限定レコードをリリースしてるから、てっきり自分の趣味全開でやってる個人店かと思い込んでたんですが、オフィシャルページの Store Locationsっていうページには、もうすぐオープンするお店も含めて、全部で30店舗も載っていました。一応、東海岸を中心に展開しているみたいですね。
取り扱う商品としては、本や漫画、フィギュアなどお店の名前である”Comics” から想像できるものが中心で、それだけみると日本でいうアニメイトみたいな感じなのかなぁって思うけど、実はウェブサイトの一番左のメニューは”Music”になっていて、音楽にもかなり力を入れていることが分かります。
歴史は意外に古く、1978年にボストンで始まったんだとか。設立者の2人は、当時マサチューセッツ工科大学の学生やったそうで、そういうところもカッコいいなって思います。
Newbury Comics が限定レコードをリリースする勢いの凄まじさ
こうやって記事を書こうを思ったのは、ここ最近、特に Newbury Comics 限定のレコードリリースのペースが早いからです。Twitterアカウントを見てもらえれば分かるんですが、週に1〜2回のペースで限定レコードのリリースを発表していて、しかも1回の発表につき3〜4タイトルぐらいを発表しています。(ツイートの内容も、RTを含めてほぼほぼ音楽の話題です。)
限定レコードをリリースするタイトルは、ジャンルも年代もバラバラ。タイミングは通常盤のリリースとはズラすのが多いです。最近やと、今年の春にリリースされた Fiddlehead のニューアルバム “Between the Richness” を、もう早速、限定版として発表してました。
New NC Exclusive Vinyl!
Two brand new colors of Fiddlehead’s ‘Between the Richness’ (each ltd to 300), ‘War Elephant’ by Deer Tick (LTD/500) and ‘Deathconsciousness’ + book by Have a Nice Life (LTD/800).
All available to order NOW: https://t.co/AT6CDZAf3K pic.twitter.com/kR7zbJyo4N
— Newbury Comics (@newburycomics) August 11, 2021
リリースするペースもさることながら、枚数も凄まじくて、300枚〜500枚ぐらいのペースでバンバン作ってるみたいです。リリース元のレーベルですら、最近は200枚限定のレコードとか増えてきてるのに、本当に強気だなぁと思います。
チェーン店やと知って、なるほどだから強気で行けるんやってちょっとだけ腑に落ちましたが、それでもレコードをちょっと知ってる人は、かなり勇気ある枚数であることが分かると思います。(リリースタイミングが、通常盤のリリースから遅れるのが基本やから余計に。)
Newbury Comics 限定レコードの魅力
Newbury Comics 限定レコードの魅力、それはなんといっても、カラー盤につきます。普通のリリースとは違うカラーを用意するのが基本で、だいたいがマーブルや Tri-Color など派手目なデザインになってます。
この派手さみたいなところは、漫画やアニメ、それにまつわるグッズを扱うお店ならではだなぁと思いますね。物を集めたくなる人のオタク心をくすぐるという点では共通点もあるし、なるほど、うまいこと時代とニーズにマッチさせたなぁと思います。
気になるのはどこでプレスされているのか、Newbury Comics が独自にレコード工場と契約しているのかってことですが、オフィシャルの情報としては明らかにされていません。
ただ、Reddit (オンライン掲示板) に立っているトピックを見るに、レーベルが限定カラーを工場に発注して、それを Newbury Comics に発送しているだけではないか、という推測がなされています。(音質についても特に気になるようなコメントは見つかりませんでした。)
以上、個人的に気になっていた Newbury Comics について、サクっとリサーチしてみた結果をまとめてみた記事でした。
おそらく日本では同じようなお店は成り立たないんだろうなって思いますが、好きな音源の再発って形でレコードやカセットを作るの、ちょっとだけやってみたかったりします。(アメリカの Near Mint Records がそういうスタイルを取っていますね。)