カリフォルニアのポップパンクバンド、The Story So Farの先日公開された新曲”Upside Down”が、今までにない方向性だと自分の中で話題です。
まぁ、まずは聞いてみてください。TSSFを特徴づける躍動感あふれる攻撃的なポップパンクはどこへやら、爽やかなポップチューンに仕上がっています。
The Story So Farに代表されるようなポップパンクって、演奏する側も聴く側も年齢的な限界があるってのが個人的な考え。だから、しばらく音源をリリースしていなかったThe Story So Farが久しぶりに音源をリリースするとなると、当然思ったのは音楽性が変化してるんやろうなってことやった。
ただ最初に公開された新曲”Let it Go”は、わりと今までの音楽性の延長性かなぁって感じる曲。音の質感こそ違えど、ボーカルの節回しやったり曲の展開はTSSF節そのもの。あれ、このわずかな変化しか見せずに突き進もうという気なのかなと、ちょっとバンドのセンスを疑ったぐらい。
でも、今回の”Upside Down”が公開されて明確な新しい方向性が示されたように思う。もちろん、今までのTSSFらしさは芯に持ちながらも、音楽性としてはパンクの要素を削ぎ落として、よりポップな方向性にシフトしていくんやなって。
とうの昔に自分の中では「It’s not mine」なバンドになってしまったThe Story So Farやから、別に今回の変化に対して好きとか嫌いとかの感想はない。
でも、The Wonder YearsやReal Friendsみたいな同系統のバンドがコンスタントに音源をリリースしながら自分たちの立ち位置を確実に築きあげてきたのに対して、TSSFはこうやってひとっ飛びに新しい方向性をうち出そうとするんやなって所に面白さを感じた。今回の変化の方向性が、他のバンドにはない感じやから特に。
バンドは9/21にPure Noise Recordsより”Proper Dose”というアルバムをリリースする予定。本国アメリカでどのように受け入れられるのかが楽しみやし、日本でもポップパンクが好きな若い人たちにどのように受け入れられるか注目したいと思います。