最近のアメリカのポップパンク事情いろいろ

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ポップパンクというワードから想像する音楽は人によって違うと思いますが。

記事トップに貼った画像から想像できるポップパンクについて、最近のトレンドというか気になるトピックを、特に関連性もなくまとめてみました。

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エモから派生したポップパンクが主流に

これはここ2、3年で定着してきた感じがありますが、アメリカではエモブームから寄り戻す形でポップパンクサウンドをやるバンドが増えてきています。

5th wave emo なんて呼ばれてるバンドなんか、まさにそうですね。多分、小学生〜中学生の頃に、Set Your Goals や Four Year Strong を筆頭に始まった Easycoreブームや、Man Overboard を筆頭に始まった Pop Punk 復権ブームを通過してきて、その後、シーンのトレンドであった4th wave emo と呼ばれる音楽(いわゆる Emo Revivial とされてるやつ)も通過した結果、聴いてきた音楽をいい感じにブレンドして、今の5th wave emo と呼ばれてるバンドの音楽が成り立ってるんやと思います。

Origami Angel、Jail Socks、Prince Daddy & The Hyena なんかは、なぜか Emo バンドとして括られることが多いですが、音楽的に完全に2010年代のポップパンクリバイバルですよね。もちろん、ピロピロしたギターとか Emo Revival からの影響を感じる要素もあるんですけど。

もうすぐデビューアルバムをリリースするらしい You Rest, You Joy Life ってバンドがいるんですけど、このバンドの新曲とか、めちゃくちゃ分かりやすい “Emo側からの寄り戻しポップパンク”なので、ぜひ聴いてみてください。

 

来るか Easycore Revival

事あるごとに、それっぽいことが触れられている Easycore Revival。個人的には、第1次 Easycore ブームのような爆発はもう訪れないと思っています。

ただ、Easycore の要素は現在の音楽シーンにも影響しているなぁって感じます。それこそ、上で名前を挙げた Origami Angel が2ndアルバム “GAMI GANG” でやってることって、完全に Easycore のアプローチやと思うんですよね。Chunk! No, Captain Chunk! のことが好きって、どこかで語ったことあるらしいですし。

 

あとトピックとしては、DIYレーベルの Open Door Records が、去年の秋ぐらいに「自分たちは Easycore レーベルだ」と冗談半分でツイートしてたのが印象的。リリースを手がけた Guitar Fight From Fooly Cooly のアプローチが、Math Rock meets Easycore な感じで、やたらと Easycore Revival が来た!みたいな評判が目立ったのを揶揄する形やったと思います。

 

Easycore Revival は来ないと思うけど、久しぶりの復帰作となった Chunk! No, Captain Chunk! のアルバムは相変わらずチャンク節全開やったし、有名なところやと Meet Me @ The Alter なんかは要素として Easycore を現代に伝えてるし、突然変異的にちょいちょい自分達を Easycore と名乗るバンドが出てきたりするし、Easycore is not dead は間違い無いかと。

 

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Knuckle Puck のツアーメンツが 5th wave 過ぎる

The Story So Far や Real Friends と並んで、アメリカのポップパンクシーンを牽引し続けているバンド Knuckle Puck ですが、つい最近発表したツアーのサポートメンツが、あまりに無名どころやったもんで、びっくらこきました。

Arm’s Length も Carly Cosgrove も、上で紹介したようにエモからポップパンク側に寄り戻したようなアプローチをしているバンドで、いわゆる 5th wave emo と呼ばれるシーンを追っている人じゃないと、日本ではなかなか知ってる人はいないのではって思います。

ちなみに、Snow Ellet に関しては、ソロプロジェクトでポップパンクバンドではないんですが、今年3月にリリースされたEP “suburban indie rock star” がめちゃくちゃいいと評判になりました。Oso Oso が好きな人は要チェックなやつです。

 

Super American の新曲がど真ん中直球のポップパンク

結成依頼、ずっと地に足のついたインディーポップ/パワーポップを奏でてきたニューヨーク州の2人組、Super American。

このたび、新しいレーベル Wax Bodega (元々レコ屋さんで、今年からレーベル業をスタートしました) からアルバム”SUP”をリリースすることを発表したんですが、そのリードトラック “free bird” が、あまりにもど真ん中ストレートのポップパンクでびっくりしました。

 

ともすれば、「何番煎じの音楽やねん」「オリジナリティーは捨ててきたんか」と揶揄されそうな曲調ですが、キャリアを重ねたここにきてこのアプローチの楽曲を作るなんてカッコいいなって思っちゃいました。とにかくキャッチーやし、やっぱりテンションあがりますもん、ポップパンク。

それこそ The Story So Far や Neck Deep がこの曲を新しいアルバムのリードトラックに持ってきても何の驚きもないんですが、これまでの作品で”他にいそうでいないライン”を突いていた Super American だけに、驚きがデカかった感じです。(Super American の過去作を知らない人は、ぜひいろいろ聴いてみてください。)

 

もうすぐデビューアルバムをリリースするらしいイロモノ、Dead Bundy

最後は、今年8/20にデビューアルバムをリリースらしい Dead Bundy というバンドの紹介。どういうバックグラウンドを持った人たちなのかわかっていませんが、ポップパンクの”セルアウト”的な要素だけで構成された楽曲が妙に気持ちいいんです。

最初に聞いたのが “Wannabe” って曲やったんですが、メロディー展開を聞いたときに、SUM 41の “Underclass Hero” やん!と、ニヤっとしちゃいました。

 

楽曲だけ聞いた時は、5 Seconds of Summer みたいに大物プロデューサーが仕掛けるアイドルバンド的な感じなのかなぁと思ったんですが、YouTubeの再生数を見るに、そんな感じではなさそう。いったい何者なんだ。

Blink-182、SUM 41、Good Charlotte など 00年代初期のポップパンクを通過してきた人たちは絶対テンションあがると思うんで、騙されたと思ってきいてみてください。パロディ的な要素を感じるのにクオリティ高いってことで、個人的には Sunrise Skater Kids を思い出しちゃいました。


久しぶりに情報量てんこ盛りの記事を書いた気がします。書いてるとき無心になれて楽しいんですよね、こういう記事を書くの。

なかなか普段時間を取るのは難しいけど、たまには夜更かししてこういう記事を書き殴るってのもやっていこうかな。

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